【発注者向け】ホームページ制作費用の内訳と見積もり比較時の注意点

ホームページを制作するとき、多くの企業様・事業者様は、複数の制作会社に
相見積もりをとり、価格を比較すると思います。

その際、同じ様な構成なのに制作会社によって費用が違っていたり、
そもそもホームページを作るのにどんな費用が含まれるのか?
どんな基準で高くなるのか? と疑問に思う方も多くいらっしゃると思います。

今回の記事では、ホームページ制作の見積もりの内訳や、費用が高くなるポイント
見積もりを比較するときに注意するべきポイントを解説します!

目次

ホームページ制作にかかる作業 – どんな作業に費用が発生しているのか

まずは、一般的にホームページをつくる上で発生する作業について、どんな作業に費用が発生しているか、解説します。

企画・構成費

ホームページのデザインに入る前の段階で、サイトの目的やターゲットユーザーなどを想定した上で、サイトのページ構成を「ワイヤーフレーム」という形の成果物で提示されることが多いです。

企画費として一式で費用を出す会社もあれば、作成するページ数ごとに費用を出す会社もあると思いますので、ページ数によって費用がかわる場合が多いです。

デザイン費

サイト全体の印象を決める重要な工程です。トップページと下層ページのデザインを作成し、色使いやフォント、画像や要素のレイアウトなどを作成する工程です。
FigmaやXDなどのツールで静止画として作られることが多く、そのデザインイメージ(jpgやPDF、またはオンラインツールでの閲覧)が成果物となります。また、会社によってはパソコン用のデザインレイアウトのみ作成する、スマホ用のデザインも展開する場合は、その展開費用がかかるケースもあります。

サイトのページ数が多ければ多いほど、その分デザインを作成しなければいけないため、費用がかかります。

コーディング・構築費(HTML/CMS)

デザインデータをもとに、実際にブラウザで表示できる形へ変換する工程です。
WordPressなどのCMSを導入する場合は、デザインを作成する場合は、たいていオリジナルテーマの作成から入るため、その初期設定やお客様独自のページに合わせた管理画面の作成、お問い合わせフォームの構築などが費用に含まれています。これらの成果物は、たいていは制作会社のテストサーバー環境にて、構築したものを提示することが多いです。

特にWordPressは、「カスタム投稿」形式の仕様の場合、お客様独自のページの内容に合わせて、管理画面の仕様をカスタマイズすることが多いため、カスタム投稿が多いと、費用が高くなりがちです。

会社によっては、コーディング・構築費用とは別に
・レスポンシブ対応費
・テスト環境用意
といった項目で費用が提示されることもあります。

SEO対策

検索エンジンでの上位表示を目指すため、HTML構造やメタ情報、ページ速度や画像のAltタグなどを最適化します。
キーワード調査した上で、ページのディスクリプションタグなどを設置したり、HPの見た目には表示されない裏側の設定を対応します。成果物としては、ページリストと呼ばれる各ページのURLやタイトルタグ・ディスクリプションを一覧化したもの(当社の場合)や、実際の検索結果にサイトが反映されているか確認する、というところです。

*ただし適切と思われる対策をしても、検索結果に表示されるかどうかはGoogle次第のため、完全にコントロールするのは難しいです。

 

セキュリティ対応

SSL化(https対応)やWordpressの場合は管理画面保護の設定、WAFの設定などが基本的な対策として挙げられます。成果物としては、実際にhttpsのURLでアクセスできるか、Wordpressの管理画面上の設定がされているか、などの確認になります。

 

SSLやWAFの設定は、ご自身がお使いのレンタルサーバー会社により有償になる場合があります。その場合は実費負担となるケースが多いでしょう。

WAFについては以前にこちら↓の記事で解説していますので、ぜひご覧ください

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素材費(写真・イラスト・図など)

自社でお持ちの写真素材がない場合は、ストック素材を購入して使用します。その素材の費用については、枚数分かかる場合があります。(弊社では、10枚までは素材費用なし、10枚以上の利用の場合は実費でご案内しています。) また、自社ならではのオリジナルイラストを作りたい場合は、大抵1点いくら、という形で点数ごとに費用がかかる場合が多いでしょう。図についても同様に、自社のシステムや製品の説明をする上で図解が必要な場合には、図の複雑さによって、作成費用がかかる場合もあります。

撮影費

プロのカメラマンを呼んで、自社の社屋や製品・社員さんを撮影したい場合は撮影費用がかかります。「●カット●●円」という形でカット数で費用が決まる場合もあれば、「1日●●円」というように日や時間での費用になる場合もあります。(弊社は日/時間ごとでご案内しています)

制作会社によっては、撮影した写真のお渡しは別費用/ お渡しNG、などの規定があると思いますので、撮影する場合はその完成データの取り扱いについても必ず確認したほうがよいでしょう。

ライティング費

ホームページに掲載する文章の作成は制作会社が行う場合と、お客様が提供する場合と2パターンあります。制作会社で行う場合は、企画・構成費の中に含まれている場合と、ライティング費として、別で費用がかかる場合がありますので、事前に確認すると良いでしょう。

また、社員インタビューや座談会、プロジェクトストーリー、代表挨拶といった文章については、プロのライターさんを呼んで、対面/オンラインで取材をしたり、自社で作成した文章をライターさんにいい感じの文章に仕上げてもらう「リライト」作業を依頼する場合には、ライティング費用がかかります。

ディレクション・プロジェクト管理費

上記のような制作にかかる費用以外で発生する作業は、ディレクション費・プロジェクト管理費、とされることが多いです。例えば以下のような作業です:

・日々のお客様とのやりとり(メールや電話)
・テスト環境の維持
・定例ミーティングの実施
・成果物確認、品質の維持

これらの費用は、一般的には制作費全体の10%~20%(プロジェクトの規模により異なる)として提示されることが多いです。

サーバー・ドメイン費

新規でホームページを制作する場合には、レンタルサーバーの準備と、ドメインの取得が必要です。それを自社でするか、制作会社に依頼するかで費用がかわります。制作会社が独自でもっているサーバーにホームページを載せる場合は、制作後も毎月(毎年)制作会社にサーバー費用を支払う必要が出てきます。一般的なレンタルサーバーの場合は、直接お客様からそのレンタルサーバーへ、費用を支払う必要があります。

ホームページをはじめて作る方にとっては、サーバー・ドメインの準備は難しく、難易度が高いと感じられるでしょう。その場合は制作会社が契約代行や、基本的な設定などを行なってくれる場合が多いです。ただし、その代行手数料がかかる場合もありますので、制作会社へ事前に確認しておきましょう。

サーバーやドメインは、支払い忘れるとホームページが見られなくなったり、メールが使えなくなったりしますので、とても重要です!誰が契約者で、誰が支払うか、きちんと制作会社と確認しましょう!

どんな時に費用に差が出るのか?

似たような要件で依頼を出したが、各社の見積もりを見ると、費用が違う.. どんなところで費用差がでるのでしょうか?撮影費が入っている/ない、など明らかな違いを除いて、主なものを記載します。

ページ数やコンテンツの量の違い

そもそものページ数がA社は10ページ、B社は5ページ、と異なっている場合は、その分見積もり費用に差が出ます。または同じページ数でも、A社のページ構成は1ページがかなり短くて内容が薄い<—> B社は1ページあたりかなり内容が濃く、長いページになっている、などの場合は、そもそも1ページあたりの単価が異なります。

ページの仕様の違い

特にWordpressの場合は、ページに仕様がありますので、その仕様により費用に差が出ます。

例:
・固定ページ .. 静的なページで、管理画面上編集できるが、htmlコード編集になっている※
・カスタム投稿.. お客様で更新しやすいように、どこに何の情報を入力すれば良いか、管理画面をカスタマイズしてつくるページ
・フォーム.. お問い合わせフォームページ

※最近では、ブロックエディタという構築方法で、お客様がノーコードで直感的に操作できる管理画面でホームページをつくるケースもあります。その場合、そもそもの構築費用が大きく変わる場合もあります。

オリジナルデザインか、テンプレートかの違い

すでにあるデザインの型(テンプレート)を使って、写真と文字だけを差し替えるだけのテンプレートデザインか、すべていちからつくるオリジナルデザインかで、費用は大きくかわります。テンプレートデザインは、すでにあるものを活用するので、その分デザイン工数や、構築工数が大幅に削減できます。

 

見積もりを比較するときに注意するべきポイント

複数の制作会社に見積もりを依頼すると、どうしても「金額」だけに目がいきがちです。
しかし、見積もりの「中身」をきちんと確認しないと、後から追加費用が発生したり、思っていた品質と違う仕上がりになるケースもあります。
ここでは、見積もりを比較するときに注意したいポイントを紹介します。

費用に「どこまで含まれているか」を確認する

「一式」と書かれている項目でも、会社によって含まれている範囲が異なります。
たとえば、「構築費」にレスポンシブ対応やテスト環境の準備が含まれている会社もあれば、別項目で加算される場合もあります。
見積もり書を確認するときは、各項目の内容と範囲を明確にすることが大切です。

特に金額が安かった見積もりについては、なぜ安いのか?見積書の備考欄などをよく確認し、作業内容を確認しましょう。

出された見積もりは安かったけど、後で確認したら、「文章作成」「写真素材費」「レスポンシブ対応」は別費用と書いてあり、結果的に高額になった、となる場合もあります!

公開後のサポート・運用費も確認する

ホームページは「公開して終わり」ではありません。
更新や修正、トラブル対応など、運用フェーズで発生するサポート費用も会社によって異なります。
公開後の保守まで依頼している場合には、制作費が安く見えても、公開後の月額費が高いケースもあるため、長期的なコストで比較しましょう。

制作スケジュール・体制を確認する

同じ金額でも、納期のスピードや担当体制(専任ディレクターがつくかどうか)によって、対応品質に差が出ることがあります。
スケジュール感や、どこまで柔軟に対応してもらえるかも、判断のポイントです。

成果物の内容・納品形式を確認する

デザインデータ(Figmaなど)や撮影データの納品可否、テキストデータの扱いなど、納品範囲も制作会社によって異なります。後々の更新を自社で行いたい場合は、「自社で編集できる形式」で納品してもらえるかを確認しましょう。

・本番公開までしてもらえるか?
・管理画面は渡してもらえるか
・マニュアルや操作方法の説明はしてもらえるか
・撮影データがもらえるか?
・納品前の品質チェック体制.. など

まとめ

ホームページ制作の費用は、単に「ページを作る」だけでなく、企画・デザイン・構築・運用といった多くの工程が関係しています。

見積もりを比較する際は、金額だけでなく、作業内容・範囲・成果物・サポート体制などを含めてトータルで比較することが大切です。
不明点は遠慮せず質問し、納得した上で制作を進めましょう。

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発注までの流れや制作の流れ、公開後の保守についての記事もぜひご覧ください。

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